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自己満足の果てに・・・

オリジナルマンガや小説による、形状変化(食品化・平面化など)やソフトカニバリズムを主とした、創作サイトです。

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妖魔狩人 若三毛凛 if 第04話「最弱妖怪 猪豚蛇 -前編-」

「はぁ……どうしたら、ええダ?」
 村はずれにある、今では誰も住んでいないはずの古民家。
その玄関先で丸々太った子豚のような生物が、一人うなだれていた。
 この生物、名を猪豚蛇(チョトンダ)といい、二ヶ月前からこの村に隠れ住む中国妖怪である。
 体つきは丸々太ってはいるものの、小学生並みの身長で大した力も無く、母国中国では『最弱妖怪』とも呼ばれ、人間からも逃げ回る日々であった。
 妖木妃の配下に収まる事でとりあえず身を守る事はできたが、使いっぱしり同然にこき使われ、情報収集の為に一足先に日本へ送り込まれていた。
 しかし、元々たいした能力も無い妖怪。
 柚子村へ来ても、これといった情報を集められるわけでもなく、空家となった古民家に隠れ住み、日々…食っては寝ての繰り返しである。

 そんな猪豚蛇の前に今朝早く、一匹の白蛇が現れた。
 そう、妖木妃の側近の一人、白陰である。
「昨日、妖木妃様が妖魔狩人と名乗る人間の娘に襲われた。幸い大した傷は受けていないが、妖力を大きく消耗し、しばし眠りにつかれる事となった。
 猪豚蛇よ、汝(うぬ)はその妖魔狩人を見つけ出し、始末するのだ」
「オラが妖魔狩人の首を・・・!? 無理ダヨ~」
「汝も妖木妃様の手下なら、少し位は役にたて。さもなければ、身共が汝を始末する」
「そ…そんなぁ~っ!」
「無論、何の能力の無い汝がまともに戦って勝てるとは身共も思ってはおらん」
 白蛇白陰はそう言うと、細身の若い男の姿に変身した。そして小さな袋を猪豚蛇に手渡すと、
「その袋の中には、中国秘境に生息する妖怪人参を煎じた粉を入れている。その粉を飲むと、一時的だが全ての霊力はその力を封印され、生身の肉体は・・・・。
いいか、三日間の猶予を与える。その間に妖魔狩人を見つけ出し、その首を取れ。よいな!?」
そう言い残し、白陰は姿を消した。

「オラはどうしたらええダ……」
 あれから二時間。猪豚蛇はずっとうなだれたまま、今に至るわけある。
グゥゥゥゥ……
 いきなり、腹の音が鳴る。
「そう言えば、今日はまだ飯も食ってねぇーダナ。考え込んでも仕方ねぇ、とりあえず…飯にするダ」
 猪豚蛇のこういう時の行動は速い。すぐさま台所へ向かった。
 台所の物入れから手ぬぐいに包んだ塊を取り出すと、調理台に上に広げる。
それは十分に練り込んだ、真っ白な小麦粉の生地。
 麺棒を使って薄く伸び広げた後折りたたみ、端から数ミリ間隔で切り落としていく。
「この国へ来て最初に食べた『うどん』という食べ物。中国でもあんな美味い物は食った事がねぇ。毎日食べても、全然飽きねぇーダヨ」
 切り落とした麺を大鍋で茹ではじめ、その間にめんつゆを用意する。
「もう、いいかな?」
 茹で上げた麺を冷水で洗い、ざるセイロに乗せた。
「色々試したが、やっぱりザルうどんが一番うめぇーダ!」
 悩みなんてなんのその。美味そうにうどんを啜る猪豚蛇の頭から、白陰の命令はすっかり消えていた。


「セコが言っていたのは、この辺りかな?」
 猪豚蛇がうどんを啜っている頃、丁度その付近の上空を金色の霊鳥、金鵄が探索していた。
 昨日、妖木妃との戦いの後に出会った霊獣麒麟。
 麒麟の話では、妖木妃の手下の妖怪の中に密かに敵対心を持つ者がおり、その妖怪が妖木妃の防御を壊る方法を知っているという。
 その妖怪が何者で何処にいるかは、わからない。だから、たとえ小さな情報でもより集め、一つ一つしらみ潰しに調べていくしかないのだ。
 そんな時、麒麟を手助けしている日本妖怪セコが一つの情報をくれた。
 セコは見た目は人間の子供。その姿を利用し、よく人間の居住地にも出入りしているのだが、空家はずの古民家に、この二~三ヶ月前から妖怪らしき者が隠れ住んでいる事に気づいた。
 それが普通の妖怪なのか?それとも妖木妃の手下の妖怪なのか? それを調べるため、金鵄は今、その付近を調べまわっている。

「あの家がそうかな?」
 金鵄は小さな古民家を見つけ、静かにその周りを飛んでみた。
 縁側越しに中を覗いてみると、丸々太った子豚のような妖怪が、うどんを啜っているのが見える。
―あれは、中国妖怪。となると、やはり妖木妃の手下?―
 相手がどんな妖怪かわからない以上、うかつに飛び込むわけにはいかない。
 なにしろ、今の金鵄はこれまでの妖木妃との戦いで霊力の殆どを使い果たし、その姿を維持するのが精一杯の状態。戦闘力は皆無と言ってもいい。
―凛の学校が終わり次第、一緒に来てもらった方が間違いない―
 しばらく様子を見ていたが、その妖怪がすぐになんらかの行動を起こす気配が無い事を知ると、金鵄は一旦引き戻す事にした。


「……と言うわけで、斎藤さんはしばらくお休みになります。尚、万が一、感染るといけないので、治るまでお見舞なども行わないでください」

 ゴールデンウィーク明けの今日、学校へ行くと朝一番で担任の教師から、千佳が季節外れのインフルエンザにかかり、数日間学校を休む事を知らされた。
 一昨日電話があった時には凄い元気そうだったのに。昨日かかったのかな?
 そう言えば、昨日は千佳の家で宿題の答え合わせをする約束をしていたんだっけ。妖木妃との戦いがあったから、すっかり忘れていた。

 そんな事を考えながら、凛は授業を受けていた。
 だが実際は、千佳が昨日から行方不明になっている事を、この時点では知る由も無かった。


「金鵄、この家がそうなの?」
 村はずれにある、古民家の前。
 金鵄は校門前で待っており、授業が終わった凛に事の成り行きを知らせ、あの民家へ連れて来ていた。
「うん、まだ家から出た様子は無い。だからおそらく中にいるはずだ。」
「わかった。 霊装!」
 そう言うと、凛の身体は青白く輝き、一瞬のうちに戦闘服(ゴスロリ服)を身につける。
「見た目は攻撃的な妖怪では無いけど、中国妖怪はどんな能力を持っているか、未知数だ。凛、気をつけて!」
 金鵄の助言に頷き、凛は静かに古民家の戸口に足を踏み入れた。台所としても使われる土間になっており、流しや調理台、コンロを見ると、たしかに使用した跡がある。
 ふすま越しに座敷の中を覗いてみると、丸々太った子豚のような妖怪が、ため息混じりにお茶を啜っている。
「あの妖怪?」
「うん」
 金鵄の頷きを合図に、凛は一気にふすまを開けると、弓を構えた。
「動かないで!動いたら射るわよ!」
「あっ・・あっ・・!!?」
 突然の強襲に猪豚蛇は慌てふた向き、腰を抜かしている。その姿はとても凶悪な妖木妃の手下には見えない。
 それには、さすがの凛も少し拍子抜け。
「あなた、本当に妖木妃の手下なの?」
 凛の言葉に猪豚蛇は小さく頷いた。
「あ……あの……、ど……どちら様……ですダ…?」
「わたしは妖魔狩人、若三毛凛」
「よ……妖魔……狩人……!? あ……あの、妖木妃様と戦った……?」
 凛の名を聞くと、猪豚蛇は更に目を潤ませる。その怯え方は、どう見ても嘘とは思えない。
「少し聞きたい事があるのだけど、素直に答えてくれるなら、わたしも攻撃はしないわ」
 その言葉に猪豚蛇は、何度も大きく頷いた。

 座敷に通された凛と金鵄に、猪豚蛇はお茶を差し出した。
「熱いうちにどうですダ……」
「ありがとう……」
 どうも、調子が狂う。

妖魔狩人 若三毛凛 if 第四話(1)

「改めて聞くわ、あなたは妖木妃の配下の者よね?」
「そ……そうダ。中国にいた頃から、妖木妃様の下で働いているダヨ」
「今から聞く事は、すごく重要な事。だから正直に答えて。」
「わ……わかった……ダ」
 今から本題へ入ろうとしたその時・・・・
「う……うっ……」
「!?」
 凛は隣に目をやると、金鵄が苦しそうにうずくまっている。
「き……金鵄!?」
「霊力が……僕の霊力が……封じられている。か……身体を、動かす事も……でき…ない……」
 その言葉に直ぐ様猪豚蛇を睨みつける!
「何をしたの!?」
「効いた……、白陰様から頂いた妖怪人参が効いたダ……」
 猪豚蛇自身も信じられないような表情で金鵄を見つめていた。
「答えて! 一体何をしたの!? 妖怪人参って、何っ!?」
「ひぃぃぃぃっ!!」
 立ち上がった凛に我を取り戻したかのように、猪豚蛇は奇声を上げながら座敷を飛び出し、奥の間へと逃げ込む。
「待ちなさい!!」
 直ぐ様その後を追って奥の間に駆け込む凛。
 凛が奥の間に足を踏み入れた瞬間、床が観音開きに開き、凛は真っ逆さまに落下していった。
ダンッ!!
「痛った~っ・・・・」
 床下に叩きつけられたものの、強度な戦闘服が身を守り、幸いにも怪我一つ無い。
「こんな時の為に、落とし穴を作っておいて正解だったダ!」
 上を見上げると、高さ三~四メートル先で猪豚蛇が嬉しそうに見下ろしている。
「金鵄とかいう霊鳥も、お茶に混ぜた妖怪人参の粉が効いて動く事もできねぇ。そして、ここでお前も始末しておけば、オラも白陰様に殺されずにすむダ!」
 そう言って、猪豚蛇は吊るしてある紐に手に取ると、勢いよく引いた。

ゴゴゴゴゴ・・・・・!!

 激しい振動と音が鳴り響く。
 なんという事か! 天井は吊り天井になっており、どんどん下ってきている。
 このままでは、凛の身体は押し潰されてしまう。
「ペチャンコに潰されるといいダヨ!」


 どうなる!?

①凛は、猪豚蛇が出したお茶を飲んでいなかった。
②凛は、猪豚蛇が出したお茶を飲んでいた。

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『-後編-』へ続く。

そのまま、下のスレをご覧ください。

| 妖魔狩人 若三毛凛 if | 21:38 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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妖魔狩人 若三毛凛 if 第04話「最弱妖怪 猪豚蛇 -後編-」

①→

 轟音と振動を鳴り響かせながら、吊り天井はどんどん下っていく。
「押し潰されて、死んでしまうダヨ~♪」
 勝利を確定したかのように歓喜する猪豚蛇。
 だが・・・・

バシッッッ!!!

 瞬間、青白い閃光が立ち上ったかと思うと、吊り天井の真ん中が大きくぶち破られている。
 そしてそこには弓を真上に構えた、凛が立っていた。
そう、凛は霊光矢で吊り天井を突き破ったのだ。
「そ……そんな……っ!?」
 勝利を信じきっていただけに、その驚きようは半端では無い。
 猪豚蛇は、思わず腰を抜かしてしまった。
「残念ね、わたしは一滴もあのお茶を飲んでいなかったの」
 凛はそう言うと、勢いつけて一気に飛び上がった。
 凛の着ている戦闘服は防御力を高めるだけでなく、その運動能力も数倍に引き上げる。
従って、三~四メートル程度の高さなら、一気に飛び上がる事も可能なのだ。
 着地と同時に、矢を猪豚蛇に向ける凛。
「答えて、どうしたら金鵄の霊力を元に戻せるの?」
「し……知らねぇーダ……」
 更に弦を引く凛。
「ほ……本当に知らねぇダ! で……でも、効力は……一時的なものだと、白陰様は言っておられたダヨ……」
 泣きながら答える猪豚蛇。
 たしかにこの妖怪は、わたし達を罠に嵌めたけど、この言葉は信じてもいいと思う。もっとも、その白陰という妖怪が嘘をついていなければの話だけど。
「では、さっきの話の続きを始めるわ。もし、またよからぬ事をするならば……」
 凛の矢が猪豚蛇の眉間に照準を合わせる。

妖魔狩人 若三毛凛 if 第四話(2)

「あわわわわわわっ……」
 本来気の弱い妖怪。凛の本気の眼差し、霊光矢の輝きに相当な恐怖を感じたのだろう。なんとも言えぬ臭気と湯気を沸き上げ、失禁をしてしまった。
「あなた、妖木妃に敵対心を持つ者、もしくは恨みを持つ者を知らない?」
「妖木妃様に敵対心ダか? そ……そんな恐ろしい考えているヤツ、知らねぇーダ!」
「そもそも妖木妃の配下には、何人くらいの妖怪がいるの?」
「オラもよくは知らねぇ。ただ直接命令を頂けるのは三人ダ」
「三人……、つまり幹部って事?」
「んダ。白陰様、嫦娥様、銅角様ダ」
 銅角!? あの麒麟の封印を解く鍵を握る者・・・!
「その銅角という妖怪は、一体何処にいるの!?」
「わからねぇーダ。銅角様は気まぐれで、いつも別行動をとっておられる事が多いダヨ。ただ……」
「ただ……?」
「銅角様は不思議な術を使うらしく、銅角様に名を知られた者は生きては帰れないと、聞いたことがあるダ」
「不思議な術……」
 結局この妖怪は肝心な事は何一つ知らないようね。どう見ても下っ端の妖怪、嘘は無いと思う。
「り……凛……」
 隣の座敷から、よろめきながら金鵄が歩み寄ってきた。
「金鵄、大丈夫なの!?」
「うん、隣の部屋で話は聞いていた。霊力封じが一時的なものというのも、嘘じゃないだろう。少しずつだけど、回復してきているからね。」
「そう、よかった……」
 金鵄も無事のようだし、猪豚蛇からも反抗の気配が見えない。凛は静かに弓を下ろした。
「残念だけど、これ以上手がかりになるような話は聞けそうにないわね」
「あ……あの……オラは……もう……?」
「わたしはむやみな殺生をする気は無いわ。だからあなたは大人しく中国へ帰りなさい」
 凛はそう告げると、まだ動けぬ金鵄を抱え、古民家から出て行った。


 翌日、この古民家に猪豚蛇の姿は無かった。
 そして更にその翌日、凛と妖木妃が戦った神社の付近で、千佳が保護された。
その姿は全裸ではあったものの、怪我や損傷も無く、意識もハッキリしていたため、病院で検査を受けた後、自宅へ戻る事ができた。
「千佳~っ、今晩何が食べたい~っ!?」
「なんでもいいっちゃよ~っ。」
 いつもと変わらぬ母娘の会話。だが、微笑む娘『千佳』の口元から『牙』のような鋭い歯が見え隠れする。
―凛、早く会いたいっちゃよ~。そして約束通り、シュークリームを食べたいとよ。―

第五話へつづく(正規ルート)

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②は 》続きを読むをクリックしてください。

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| 妖魔狩人 若三毛凛 if | 21:35 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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第四話 あとがき

 という訳で、大変遅れましたが第四話公開いたしました。

 今回は前回のあとがきでも書きましたが、バッドエンドの方がメインですw
 もちろん、正規ルートの方には、次回に続く伏線を貼っておりますので、そちらも読んで頂ければ、次の話がわかりやすいと思います。

 さて今回のメインであるバッドエンドルートですが、これはこの物語の構想段階から、一~二を争う程書きたかったエピソードの一つです。

 一つが平面化
 平面化は最後に描いたのが、2011年5月での『ミオ、トースト化』以来ですね。
このサイトでの重要カテゴリーの一つですし、私自身それが大好きですし、どうしても凛の平面化シチュエーションはやりたかった。
それだけに、イラストもいつもより若干手間暇掛けて描いております。

 次に『うどんの麺化』。
これは初めての試みでしたが、以前ミオでラーメンの麺化を描いた事があります。
この時はミオをこねくり回し、引っ張って麺にしていきましたが、今回は平面化した凛を更に薄く引き延ばし、切り刻むことで麺にするという、うどんの麺のつくり方をほぼ忠実にやってみました。
 正直、構想段階では、結構テンションが上がっていましたね。
まぁ、凛の話ではカニバシーンがいくつかありましたが、どれもある意味でリアルなカニバリズム
 今回みたいにまるっきり違う物の変化させて食べるというシチュエーション。現実では絶対に有り得ないシチュエーションですが、私は割と好きです。
 フィクションだからできるネタ。今後も出来る限りやっていたいと思ってます。

 あと、もう一つ私がやりたかったシチュエーションを入れてます。

 それは、『明らかに自分より格下の相手に弄ばれる。食べられてしまう』というもの。

 これは私自身、物凄く萌えるシチュエーションなのですが、実は『みら!エン』でもやった事がなかったんですよね。
 近いシチュエーションで『プウーぺ』が初登場した時がそうなのですが、プウーぺは戦闘力は大したことがなくても、他の面で優れた物を持っているキャラですので、今回は『全てにおいて、ダメなヤツ』、これを意識して猪豚蛇というキャラを作りました。
(猪豚蛇という名の妖怪は、実際に中国妖怪として存在しておりますw)
 そんな相手の幼稚な罠に引っかかり、潰されたあげく、うどんにされて食べられてしまう。
物凄い屈辱と恥辱を、凛に味あわせてみたかったw
 お漏らしをして、それを馬鹿にされるのも、恥辱を更に倍増させたかったからです。
 ちなみに、この『お漏らし』というネタそのものは、私が考えたものでなく、実は当サイトの閲覧者の一人でもある、『リング』さんが、以前SSで書いていたものをパクらせて頂きました。(オィ!)
 リングさんのSSを読んだとき、物語のシチュエーションそのものが私のツボでもあったのですが、主人公が失禁し、それを嘲笑われるというシーンは、久々に来ましたねww
もう、その恥辱さが思いっきりドツボにハマリ、絶対にこの話で使うと決めていました。
 こういう恥辱さは、今後も機会があったらやってみたいと思っております。

リングさん、ありがとうございます! マジで感謝w

 今回はバッドエンドに力を入れた為、逆にあまりに正規ルートが酷すぎました。
これは、ちょっと反省しなければいけないと思っております。
 今後もバッドエンドルートがメインになりますが、正規ルートももう少し読んでみたいと思っていただけるような作品を考えていきたいと思っております。

 次回第五話は、また食品化の予定です。
この話までは、本来構想していたシチュエーションでやっていきます。
 第六話から、以前頂いたネタで物語が作れれば・・・と考えております。

それと、リアルがかなり忙しい為、本来予定していた月一更新も、難しいと思われます。
出来る限り、更新はしていきたいと思っておりますが、申し訳ありませんがご了承ください。

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●ブログ拍手コメントレス●

■ryota様■

>申し訳ございません。管理人さんの名前を入れたのは解釈違いです。意味を勘違いしていました。
お返事ありがとうございます!(*'▽'*)♪
了解いたしました。
今後もよろしくおねがいいたします。

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では~。(o・・o)/

 

| 妖魔狩人 若三毛凛 if | 21:28 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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妖魔狩人 若三毛凛 if  第03話「妖木妃との対決!-前編-」


「ごちそうさま~。」
 朝食を終え、タンタンと階段を登り自分の部屋へ。
今日はゴールデンウィーク最終日。
凛は机に座ると、小さく息を漏らした。

昨日は色々あったわね。

 まさに予想もしない出来事ばかりだった。
森で見た『妖木妃』という名の中国妖怪と『金鵄』との戦い。
思わず飛び込んでしまったが為に、肉体的には一度死んだ…このわたし。
帰宅後に起きた、隣に住む美咲おばさんの妖怪化。
そして、妖魔狩人として、初めての妖怪との戦い。
わたしがこの手で射った矢が、村に害をなす妖怪を仕留めた。
まだこの手に、弦を引いた感触、矢を放った感触が残っている。
 妖怪とはいえ、わたしは一つの生命を奪ったのだ。

ふぅ…

 まだ、こんな事が続くのだろうか?
そう思うと、少し気が重い。

「ねぇ…金鵄、妖木妃はなぜこの村へ来たの? いったいこの村をどうするつもりなの?」
 机の本棚で羽繕いをしている、金色に輝く鳶の霊鳥…金鵄に話を振ってみる。
「まず一つ目の質問に対する答え。昨日も言ったと思うけど、ヤツはこの国を侵略しに来たんだ。
そこで、拠点として人目につかない、小さなこの村を選んだ。
もう一つの答えは、ヤツは人間を喰らう。基本的にこの村の人間はヤツの食料になると考えていい。
そして、何らかの資質のある人間を妖怪化して、自分の手下にする。」
「何らかの資質…?」
「そう、それは色々なケースがあるね。たとえば霊力が常人より優っているとか、何か深い欲望や怨念を抱いているとか…。」
「おばさんは、どうして妖怪にされたの?」
「あの美咲って女性は、わずかだが常人より霊力が高かった。おそらくそれを狙われたのだと思う。」
「霊力が…?知らなかった…。」
「まぁ、ヤツが付け入る隙があれば、どんな人間でも可能性はあるね。」
「もし…この村が、そして日本が、妖木妃に支配されたら・・・?」
「当然、利用できる人間は妖怪化し手下にされ、それ以外の人間は…」
「人間は…?」

「全て、食い尽くされる。」

「・・・・・・・・・。」
 思わず生唾を飲み込んだ。
現に美咲おばさんは妖怪になり、娘である優里お姉さんですら襲われた。
この村が、日本中が、そんな恐ろしい事になるの?

そうだ!

こうしてはいられない、早く村中の人達にこの事実を知らせ、対抗手段を整えなければ!

いや、ダメだ…。

きっと誰も信じてくれない。
幼い頃から霊感の強いわたしは、色々な体験を村の人達に話した。
でも、全て幻覚や幻聴で片付けられてきた。
今回も、きっと誰も聞く耳を持たないと思う。

やはり、わたしが村を守るしかないのね…。

「ねぇ金鵄、妖木妃はこの村のどの辺りに潜んでいるのかしら?」
「ハッキリとした居場所は特定できない。ヤツは妖力を消し、僕ら霊獣に居場所を突き止められないようにしているからね。
だけど……」
「?」
「ある程度なら仮説を立てられると思うよ。」
「本当!?」
「ああ、先程も言ったけど、ヤツはこの国を侵略しに来ている。だから自分に敵対する者をまず封じるはずだ。この僕を襲ったようにね。」
「敵対する…者?」
「うん、僕のような霊鳥や霊獣、更に日本妖怪。そして…」

「この国で神として奉られている存在!」

「神…?」
「そうさ、この国は多数神派だ。その地…その地に様々な神が存在する。動物や植物…色々な神が存在する。
僕もそういった意味では、神として扱われる事もある。」
「うん…?」
「ヤツにとって、たとえ微弱でもそういった存在は邪魔なんだ。だからまず、その地で神と崇められる者を封じる。」
「つまり…?」
「凛、この村に神社や祠はあるかい?」
「うーん…、祠はわからないけど、神社なら村はずれの森の近くに、小さな神社があるわ。」
「この村を守る神…、その神社を封じている可能性は高いね。」
幸い今日まで休日。探索する時間は十分にある。
「行ってみましょう。次の被害者が出る前に!」

あ…っ!?
そう言えば、今日なにか用事があったような…?
なんだっけ…?
しばらく考えたが、よく思い出せない。
きっと大した用事じゃなかったんだろう。

「お母さん、ちょっと出かけてくるからね。」
 凛は、そう告げると玄関から出て行った。
「はーい、いってらっしゃい。」
 母…【日和(ひより)】が台所から声を返す。

ジリリリリン~ッ

 凛が出かけて5分もしない頃、電話が鳴り出した。
台所から大急ぎで駆けつけ、電話に出る日和。
 電話先は、凛のクラスメート千佳の母親からであった。
「えっ…、千佳ちゃんですか? いえ、うちには来ておりませんが…。朝から姿が見えない? そうですか…。
はい…、はい…、ええ、もしうちへ来たら、すぐにお宅へご連絡させます。はい、失礼いたします。」


 出発してから自転車で約30分、もうそろそろ神社に着く頃。
「どうやら僕らの予想は当たったようだね、おそらくヤツはその神社にいるよ。」
「そんな事がわかるの?」
「生き物の気配が無いんだ。妖木妃が神社を占拠したため、その付近の生物達が皆逃げ出したんだと思う。」
 もし、神社に妖木妃がいれば戦闘になるかも知れない。
凛の心に緊張感が走った。

 神社の鳥居前に自転車を停め、凛は辺りの様子を伺った。
空気が重い。しかも澱んだ雰囲気すら感じられる。
 鳥居をくぐり抜け、ゆっくり先へ進む。
小さな神社だ、ほんの十数メートルも歩けば拝殿にたどり着く。
ここまで誰一人見当たらない。それどころか、金鵄の言うとおり、生き物の気配すら感じられない。
空気も冷たく、まるで真冬のようだ。
拝殿を前に、全神経を集中させる。

いる…

 たしかに、微かだが拝殿の中から邪悪な妖気を感じる。
慎重に拝殿の階段を登り始めると、
「そこにいるのは、誰じゃ?」
 中から、聞き覚えのある悍ましい声がした。

 直ぐ様、拝殿から離れる凛。同時にとてつもない邪悪な波動が立ち込める。
拝殿の奥から現れたのは、禍々しい大きな花の髪飾りを付けた、妖艶な美女。
今、ゆっくりと階段を下り、その姿をあらわにした。
「妖木妃!!」
 凛も、金鵄もその姿を忘れない。
「うん? お前はたしか金鵄。そうか…まだ生きておったのか。」
「たしかに僕はお前に殺されかけた。だが…そこにいる凛のお蔭で、生き延びられる事が出来た。」
「凛…? ほほぅ…そこの小娘が?」
 凛を見下ろすように視線を投げかける。
「なるほど、高い霊力を備えているようじゃのぅ。
で、いったいワシに何用じゃ? まさか戦いに来たというつもりか?」
 妖木妃はそう言って、不敵に笑った。

ブルッ…ブルッ…

体の内から、なんとも言いようのない震えが走る。
森の中で傍観していた時と違い、こうして相まみえてみると、その圧倒的な威圧感が身体を襲う。

「霊装!!」
 凛の全身が一瞬青白く輝く。
瞬く間に戦闘服(ゴスロリ服)を身に付け、手には弓を握っていた。
 戦闘準備をする事で、少しは威圧感に耐える事ができたが、それでも震えは止まらない。

「よ…妖木妃、わたしの質問に答えて! 貴女はこの村で何をするつもりなの?」
「そこにいる金鵄は知っておると思うが、よかろう…教えてやろう。
ワシはこの村を拠点にし、この国を我が物にする。
そしてこの国の人間どもは、妖怪となりワシの配下に収まるか、それとも中国妖怪どもの餌となるか? この二択しか残されないのだ。」
ククク… その笑みが、より一層妖木妃の冷酷さを物語る。

「できれば戦いたくは無かったけど・・・・」
 そう言うと、凛は弓を構えた。
蒼白い光の矢、霊光矢が具現化し妖木妃を狙う。
「貴女を倒さなければ、この村も…この国も地獄になる。」

妖魔狩人 若三毛凛 if 第三話(1)

「射ってみるがよい。」
 不敵な笑みを浮かべ、無防備に佇む妖木妃。
一瞬躊躇した凛だが、気を取り直し弓を射った。

蒼白い光の緒を引きながら、霊光矢は真っ直ぐ妖木妃の胸を目掛けて飛んでいく。
だが、妖木妃に当たる寸前に、まるで金粉が舞うように、霊光矢は消えていった。

!?

凛はすかさず、二発…三発と霊光矢を放つ。
しかし、一発目同様、妖木妃に当たる寸前で消え散ってしまうのだ。

「無駄じゃ。」
 妖木妃の口端が緩む。

「何故だ…、何故、凛の攻撃が当たらないんだ?」
 金鵄は、必死で原因を探ろうとする。
「凛、もう一度矢を射つんだ!」
「わかったわ!」
 金鵄の言葉に、凛は再度霊光矢を放った。
目を皿のようにして、矢を見張る金鵄。
 すると先程まで気がつかなかったが、妖木妃の周りに白い粉のような物が舞っているのが見える。
粉は妖木妃に矢が当たる寸前にまとわりつき、矢を食い尽くすように散らせていく。
「あの粉は…どこから?」
 金鵄は白い粉の出処を探す。
「花だ!あの花の髪飾りから出る粉が、妖木妃を守っている!!」
 金鵄の叫びに、凛は妖木妃の花飾りに目をやった。
たしかによく見ないと判らないが、妖木妃の花飾りから白い粉状の物が吹き出ている。
「よく見破ったな。その通り、ワシの髪飾りは生きており、その花粉はどんな攻撃も防御する。
物理攻撃も、そして…霊力による攻撃も、一切通じはせぬ。」

「それなら、まず花飾りを破壊する。」
 凛は花飾りに狙いを定め、矢を射った。だが…
「無駄じゃと言っておるだろう。」
 花飾りから吹き出す花粉が、霊光矢を蝕み散らしていった。
「金鵄、どうしたらいいの!?」
「ダメだ…、ヤツの言うとおり、僕らの攻撃は一切通用しない…」
「諦めがついたか? ならば、ワシの黒炎弾で焼き焦がれるがいい。」
 そう言う妖木妃の手のひらには、あの黒い炎の塊が。
「死ね。」
 妖木妃が黒炎弾と呼ばれる、炎の塊を放つ。

「きゃぁぁぁぁぁっ!!」
 その威力に吹き飛ばされる凛。

「ほぉ…、人間のくせに高い防御力を備えておるな。」
 妖木妃は更に黒炎弾を連発してきた。
弾幕のように飛び交う黒炎弾の中を数発喰らいながらも、必死でかわす凛と金鵄。
「凛、今の僕らではヤツに勝てない! ここは一旦撤退しよう!!」



どうする!?
①妖木妃をこのまま放っておけない! 凛は最後まで諦めなかった。
②うん、このままじゃ殺される。 凛と金鵄はその場から逃げ出した。

----------------------------------------------------------------

『-後編-』へ続く。

そのまま、下のスレをご覧ください。

| 妖魔狩人 若三毛凛 if | 10:02 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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妖魔狩人 若三毛凛 if  第03話「妖木妃との対決!-後編-」

①→

「ダメっ!!」
金鵄の言葉を反射的に返した凛。
 
今ここで妖木妃を倒しておかなければ、村中の…日本中の人間が滅んでしまう…。

凛はそう決心すると、弓を構え妖木妃目掛けて駆け込んでいった。

「くらえっ! 霊光矢!!」

 凛の弓から、先程までより一回り大きな矢が放たれた。
それは、凛の全身全霊を込めた、一本の矢。

「まだ無駄な努力を続けるか。当たりはせぬ。」
 余裕の妖木妃。
先程までと同様に、妖木妃に当たる寸前に矢尻の部分から舞い散るように消えていく。
だが・・・・

「なっ!!?」

 妖木妃が思わず、驚きの声を上げた!
霊光矢は完全には消え散らず、矢柄が妖木妃の頬をかすめていったのだ。

妖木妃の頬から、蒼い血が滴り落ちる。
その血を指で拭うと、ワナワナと全身を震わせた。

「馬鹿な…、生まれてこのかた、ワシに傷をつけた者などおらぬ…。
たかが、たかが人間の小娘が……」
今までに無い鋭い視線が凛を刺す。

はぁ…はぁ…はぁ…

肩で息をし、立っているのもやっとの凛。

「許さぬぞ…、ワシを傷つけた罪、この世から消滅する事で償うがよい!!」
激しい怒りを露わにした妖木妃は、両手を真上にかざした。
 すると、今までの十数倍もの巨大な黒炎弾が。
「消えて無くなれーっ!!」
 凛目掛けて、巨大な黒炎弾が放たれた。

はぁ…はぁ…はぁ…

 凛の瞳に巨大な黒炎弾が映る。しかし、もうかわす力もない。
「わたし…、死ぬの…?」
 その瞬間、大きな鳥の足が凛の両肩を鷲掴みし、空中高く飛び立っていった。

ゴォォォ…
爆煙が吹き荒れ、まるで地震のような振動が轟音と共に大地を揺るがす。

 地は半円球に抉れ、森の樹木も、鳥居も、山道も、数十メートルの広範囲に渡って、そこにあったもの全て消滅させていた。

 危機一髪の凛を救ったのは、数倍もの大きさに変化した金鵄。
「大丈夫かい、凛?」
「金…鵄!?」
「今出せる霊力の全てを使い君を運んでいる。とにかく一旦安全な場所まで行こう」
 そう言いながら飛び去る金鵄と凛の耳に、小さな声が聞こえた。
「こっちへ…。」


 黒煙が晴れた神社で、飛び去る金鵄達を見つめ拳を握り締める妖木妃。
「嫦娥、白陰、銅角…、そこにおるか?」
 その声を待っていたかのように、大きなガマ蛙と白い蛇が姿を現した。
「ここにおります、妖木妃様。」
「銅角はどうした?」
「この村に到着はしておりますが、おそらくどこかで飲み崩れているのでしょう。なにぶん、大酒喰らいの故に、事の重要性がわかっておらぬかと…。」
「まぁ…良い。
ところでワシとした事が怒りに我を見失い、妖力の殆どを放出してしまった。
そこでしばらくの間、眠りにつくとする。その間は、お前達に任せるぞ。」
「かしこまりました。村への侵攻…うち達で進めておきましょう。」
「うむ…」
妖木妃はそう頷くと二匹に背を向けた。
「ところで妖木妃様、どちらでお休みを? ご報告を申し上げる際、なにぶん困る故…。」
 その言葉に妖木妃は静かに笑うと、
「それは言えぬ。ワシの寝首を掻こうと狙っている者がおるからな。」
それだけ言い、霧のように消え去っていった。



 小さな声に導かれ、金鵄達は村とは正反対に位置する、山の麓に降り立った。
金鵄は凛を離すと、身体を元の大きさに戻す。だがその大きさは戦いの前より一回りもふた回りも小さくなっていた。。
「金鵄、前より体が小さく…?」
「僕の持っている霊力の殆どを使い果たしたからね。その影響によるものさ。」
「ごめんなさい、わたしのせいで…」
「凛のせいじゃない、君はよくやったよ。ただ妖木妃の実力を見余った僕のせいだ。」

「お話の途中、よろしいでしょうか?」
 小さな声が再び語りかけてきた。
見ると、木の影から六~七歳くらいの子供の姿が。
「君は日本の妖怪だね。たしか…」
「はい、セコと言います。貴方方を案内するように申しつかりました。」
「案内?」
「はい、こちらです。」
 セコはそう言って歩き始めた。凛と金鵄はその後を追う。
獣道のような樹木の中を歩いていくと、小さな祠が目に入った。
「ここは…?」

「よく来た、若き霊鳥…、そして人間の娘よ。」
 祠の中から年老いた声がする。
「この波動は霊力! 貴方は霊獣ですね!?」
 金鵄が驚きの声を上げた。
「いかにも。某(それがし)は霊獣…麒麟(きりん)。」
「麒麟!?日本…いや、アジアでもトップクラスの霊獣一族!
しかし、その貴方が何故…祠に!?」
「某は妖木妃の動向を追っていたが、奴らに敗れ、逆に封印されたのだ。」
「貴方ほど霊獣ですら、ヤツには勝てなかった…と!?」
「奴と戦ったお主達なら判るであろう、奴には一切の攻撃が通用しない。」
「たしかに…」
「だが、それを壊る方法があるらしい。」
「なんですって!?」
「奴の手下の中に誰かは判らぬが、密かに奴に反逆心を持つ者がいるらしいのだ。
そして、その者が奴の術を壊る方法を知っているらしい。」
「術を壊る方法…」
「おそらくその者もこの国に来ておるだろう。その者を見つけ出し、術を壊る方法を聞き出す、それしか手は無い。」
「解りました。それよりも貴方の封印を解かなければ!」
「それは無駄だ。某は特殊な封印を掛けられている。そして…その鍵は妖木妃の手下、銅角が握っておる。」
「つまり、そいつを倒さなければ封印は解けない…と。」
「そうだ。」
「よし、こうなれば、その銅角なる妖怪か、もしくは妖木妃に敵対している手下が誰か、それらを探すしか無い! 
凛、すぐに手がかりを集めよう!」

「・・・・・・・・」

「凛…?」
 金鵄の問いかけに、凛はうつむいたまま返事を返そうとしない。
「怖いのであろう?」
 麒麟の声が、悟るように問いかけた。
「怖い…? 凛が…?」
「いくら高い霊力を持っていても、所詮は人間。しかもまだ子供だ。
あれ程の戦いをし、しかも死の寸前までいけば、恐怖心を感じるのは当然だ。」
「そうなのか…凛?」

「・・・・・・・・」

「そうか…仕方ないよね。
たしかに君はつい先日まで普通の人間として暮らしていた。
そんな君が、妖怪との戦いに恐怖を感じるのは仕方ない事…。
巻き込んですまなかった。
手がかりは僕一人で探す。君はまた今までの生活に戻るといい。」

妖魔狩人 若三毛凛 if 第三話(2)

「普通の生活ができるの…?」

「えっ!?」

「妖木妃は村を侵略しようとしている。それなのに、普通の生活が出来るの?」

「凛…?」

「馬鹿よね…わたし。
怖がっていても、戦いから逃げ出しても、結果は同じことなのに…。」
 凛は一旦大きく息を吐き、そして力強く金鵄を見つめた。
「やるわ…わたし!
手がかりを見つけ、妖木妃の野望を食い止める!」
「凛っ!!」
「よろしくお願いいたします、ぼく達…日本の妖怪も中国妖怪を追い返したいと思っていますので、出来る限り協力いたします。
ただ…全ての日本妖怪が手助けするとは限りませんが。」
 セコも弱々しくも、そう告げた。
「頑張ろう、この村とこの国を守る為に!」


第4話へつづく。(正規ルート)

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