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自己満足の果てに・・・

オリジナルマンガや小説による、形状変化(食品化・平面化など)やソフトカニバリズムを主とした、創作サイトです。

2013年05月 | ARCHIVE-SELECT | 2013年07月

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妖魔狩人 若三毛凛 if 第07話「女妖怪 胡媚娘 -前編-」

「くらえ!!」
 凛が弦を放つ。青白い閃光が一直線に飛び、妖怪朱厭(しゅえん)の身体を射抜いた。
 眩い光に包まれた朱厭は、無数の蛍が飛び散るように静かに消えていった。
「やったね、凛っ!」
 金鵄が頭上で喝采を上げる。
 凛は、今日も由子村を・・日本を中国妖怪の手から守ったのだ。


「ちっ!」
 薄暗い岩肌の中で、一人の青年が苦虫を噛み潰したような顔で、水晶玉を覗いていた。
「あの小娘、日々力を伸ばしてきておる。妖木妃様が目覚める前に、なんとしても潰しておかなければ・・・」
 水晶玉に映る凛の姿を睨みつけながら、百陰はワナワナと拳を握り締める。
 ここは由子村に隣接する犬乙山、麓の洞窟。
 妖木妃のお抱え調理師であり、凛に一番最初に倒された妖怪、ボンディァォフーニュが棲家に使っていた場所である。
 調理師妖怪だっただけに、数々の調理道具や器材が並んでいる。
 以前拠点として使っていた神社は、妖木妃と凛との激しい戦いで甚大な被害を負っている。
 それ以後、村の役人達が原因解明で、毎日のように調査に訪れていた。
 まだ人目につくわけにはいかない為、こうして洞窟に隠れ住んでいるのだ。
「なぁ~にぃ~? また手下がやられたの?」
 甘ったるい言葉と共に、白陰の背後から一人の若い女性と、長毛に覆われた巨大な猿のような生物が姿を現した。
「何時、日本へ来たのです? 胡媚娘(こびじょう)・・・」
 背後を振り返ることなく、言葉を返す白陰。
「ついさっきよぉ~」
 爽やかな…まるで朝日を浴びたアサガオのような笑顔で答える、若い女性。
 彼女は名を胡媚娘という、中国妖怪である。
 正体は、長年の修行を積んだ白面狐狸の精で、草葉の操る法力を使う。
 だが、愛らしい丸顔に、やや茶色がかったカールロングヘア。
 鮮やかな若草色の肩開きブラウスに、スラリと伸びた脚が映えるフレアミニスカート。
 その姿はどう見ても人間の、しかも美しい清楚な女子大生にしか見えない。

妖魔狩人 若三毛凛 if 第七話(1)

「百陰~っ、噂は聞いているわよぉ~。妖木妃様と一緒にこの国を侵略に来たけどぉ~、 たった一人の妖魔狩人のせいで、小さな村すら落とせないんだってぇ~っ?」
「汝(うぬ)には、関係なかろう」
「やっだ~っ、関係あるわよぉ~!」
 胡媚娘は百陰の正面に回りこむと、ニッコリと微笑みながら、
「だってぇ~、元々…妖木妃様の幹部になるのはぁ~、アタシだったんだからぁ~」
 ………………。
「なのにぃ、どっかの白蛇野郎がぁ~、狐狸の精ごときには無理だとか言うもんだからぁ~、アタシ…外されたのよねぇ~」
 ………………。
「アタシ、昔から…『白蛇』には、ろくな目に合わされないのよねぇ~」
 微笑んではいるものの、その瞳には憎悪の影が映っている。
「汝の法力では、日本妖怪と互角に戦えるのが精一杯だ。身共たちには敗北は許されない、必ず勝たねばならん。だから…そう進言したまでだ。」
 そう聞いて一瞬百陰を睨みつけた胡媚娘だが、再び微笑むと
「たしかにぃ、アタシ自身は戦闘能力は低いかも知れないけどぉ、でも・・・・」
 胡媚娘は指をパチンと鳴らす。すると今まで静かに立っていた長毛の猿のような生物は、百陰を摘み上げた。
「操妖術……、汝の得意な法力か……」
「そう! 高い知力を持つ妖怪は無理だけど、知力の低い妖怪ならば、アタシの僕(しもべ)にできる術よぉ~!」
「なるほど……」
「そしてこの妖怪は、知っているわよねぇ~!?」
「妖怪獲猿(かくえん)。怪力、素早さ……、白兵戦では中国でも上位に入る妖怪だ。」
 その答えに、ドヤ顔の胡媚娘。
「いいだろう、もし汝が妖魔狩人を倒してきた暁には、妖木妃様に幹部として迎えてもらえるよう、身共から直々に頼んでみよう。」
「約束よぉ~?」
「二言は無い」
「獲猿、離してあげなさぁ~い!」


 犬乙山麓から南に位置する農耕地帯。
 五月も終わりに近づき、田にはすっかり水も張られ、あとは苗植えを待つだけの状態だ。
 水田の周りには、田植え機を整備している者。育苗箱を田に浸け、苗を慣らしている者もいる。
 そんな平和な日常を壊すように、胡媚娘と獲猿の二人は現れた。
「いぃ~い……獲猿?目的わぁ、あくまで妖魔狩人を誘き出すこと。だからぁ~、思いっきり派手に暴れちゃいなさぁ~い!!」
 胡媚娘の合図と共に、一気に村人へ駆け寄る獲猿。
「う……うわぁぁぁぁっ!!」
 悲鳴を上げる村人を持ち上げ、勢いつけて地面に叩きつける。
 ある者は、叩きつけられた後、踏み潰され。
 ある者は背骨を圧し折られ……
 連絡を受けて駆けつけた警察官も、無残に踏み殺された……。
 妖怪セコから知らせを受けた金鵄と凛の二人が駆けつけた頃には、そこはもう地獄絵図のような光景で、さすがの凛も目を背けたくなるほどだった。

 そんな光景を楽しそうに見つめていた胡媚娘。そして、まだ息があると思われる村民の頭を握り絞めている獲猿。
「遅かったわねぇ~、妖魔狩人さん。あまりに遅いんでぇ~、もう十人以上殺しちゃった~ん!」
 金鵄と凛の姿を見つけ、一遊び終えた子どものように話しかけてきた。
「見たところ中国妖怪のようだけど、その人を放すんだ!!」
 村民の頭を握り締めている獲猿を睨みながら、金鵄が叫んだ。
「獲猿~っ、その人間を放しなさいって~。」
 すると獲猿は、そのまま腕を高々と上げると……
グシャッッ!!
 まるで『卵』を握り潰すかのように、村民の頭蓋骨を軽々と握り潰した。
「……っ!?」
 驚く金鵄と凛を尻目に、村民を放り投げる獲猿。
「な……なんて酷い事を!」
 怒りを顕わにする金鵄を凛がそっと制した。
 そして無言のまま、弓を構える。
「り……凛……っ!?」
「いいわねぇ~っ!妖魔狩人ちゃんの方は、早速やる気ねぇ~! 獲猿……あの子も潰しちゃいなさいっ!!」
 胡媚娘の合図と共に駆け出す獲猿。
 なんの躊躇いも無く、矢を放つ凛。
 青白い閃光が真っ直ぐ獲猿に向かっていく。
「なにっ……!?」
 金鵄が驚きの声を上げた!
 巨体の獲猿が、横にステップし、飛んできた霊光矢をかわしたのだ。
 更にすぐさま体勢を立て直し、右拳を振り上げ襲い掛かってきた。
 次の矢を構える間も無く、凛は必死で飛び退き、攻撃をかわすのが精一杯。
「違う……、凛が今まで戦ってきた妖怪とは、レベルが違う……」
 人間の頭を軽々と握り潰すほどの怪力と、飛んでくる矢をかわせる俊敏な動作。
 圧倒的な妖力を見せつけた妖木妃とはまた別に、明らかに戦闘に特化した能力。
 獲猿は、間髪入れず襲い掛かってくる。
 いくら高い防御力を誇る凛の服でも、あの攻撃をまともに食らったら、大ダメージを喰らうだろう。
 凛の霊感がそれを感知している分、尚更飛び避けるのに精一杯だ。
「凛っ!この場所で戦うのは不利だ!! 一旦退いて、奴の動きを制限できる所まで誘い込むんだ!!」
 凛は金鵄の助言に頷くと、山へ向かって走り出した。

選択:凛は奴等をどこへ誘い込む?

① 棚田が営まれている、斜面へ。
② 木々に囲まれた、山道へ。

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『-後編-』へ続く。

そのまま、下のスレをご覧ください。

| 妖魔狩人 若三毛凛 if | 01:46 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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妖魔狩人 若三毛凛 if 第07話「女妖怪 胡媚娘 -後編-」

..①
 凛は踵を返し、水田のある山の斜面へと駆け出した。

 柚子村は山々に囲まれた、農村地帯。
 少ない土地を利用して農業を営んでいるため、こうした山の斜面にも、『棚田』と呼ばれる階段状の水田農耕が営われている。
 凛は田と田の境になっている『畝』という足場を利用し、上へ上へと飛び上がっていった。
 最上段近くまで飛び上がり振り返ると、一番下の水田に、丁度獲猿が足を踏み入れたところであった。
 小柄な胡媚娘は何事も無い様に畝を駆け上がってくるが、身体が巨体な獲猿は畝には足が乗り切れず、やむなく水田の中を歩いている。
 凛は慌てず正確に獲猿に狙いをつけた。
「獲猿、気をつけてぇ~っ、妖魔狩人が狙っているわよぉーっ!!」
 胡媚娘が叫ぶと同時に、凛が矢を放った。
 獲猿は横にステップし、かわそうとした。・・・だが。
 水田に足を取られ、体勢を崩してしまった。

 水田の水深は、だいたい10~15cm程度である。
 だが細く弱い苗が根を張りやすいように、その土壌は大変軟らかく、普通の大人でも中に足を踏み入れれば、15cmくらいは埋まってしまう。
 まして身体の重い獲猿。
 より深く沈み、長い毛は土や水を含み、重くなっているはずだ。
 いくら俊敏な動きを持ってしても、足を取られれば、動きは制限される。
 体勢を崩した拍子についた手も、軟らかい土に埋まり、抜くのに一苦労だ。
 凛はその隙を逃さない。
 立て続けに二発目の矢を放つ。
 一発目は払おうとした腕に突き刺さり、二発目は獲猿の胸に突き刺さった。
「くそぅーっ! 草葉の剣っ!!」
 胡媚娘が術を唱え、雑草や木々の葉が、まるで手裏剣のように凛に襲い掛かった。
 だが傍にいた金鵄が羽ばたく事で小さな空気の渦を作り、葉は全て渦に巻き込まれていく。
 その間にも凛は三発目の矢を放つ!

妖魔狩人 若三毛凛 if 第七話(2)

「ぐぅぅぅっ!!」
 矢は見事に獲猿の眉間に直撃。
 獲猿の身体が青白い光に包まれていく。
 断末魔の叫びを上げながら、獲猿の身体は無数の蛍のように飛び散って消えていった。
「獲猿~っ!!?」 
 驚きを隠せない胡媚娘であったが、凛の矢が自分に向けられている事に気づくと
「く…草葉の舞っ!!」
 無数の葉が、胡媚娘の身体を覆い隠すように舞い上がる。
「うっ!?」
 すぐに駆け寄った凛だが、その時には胡媚娘の姿はなかった。

「金鵄、ついに犠牲者を出してしまった……」
「でも凛、君はよくやっている。これまで犠牲者がでなかったのは、君の力によるものだ。」
(本当によくやっている。まだ12歳なのに精神的負担も大きいだろう)
「うん……」
(とは言うものの、中国妖怪も少しずつ本腰を入れてきている。正直……凛一人で守りきるのは、難しいかもしれない。)
 凛は何も言わず、じっと村の方を見つめている。
(あともう一人、仲間がいれば……)
 金鵄は、フトっ……そう思っていた。


「なんなのよぉ~、この日本っていう国わぁ~? こんな小国……戦いにくいったら、ありゃしないわぁ~!」
 洞窟内に逃げ帰った胡媚娘は、開口早々……不平を撒き散らした。
「ケッ!負け犬はキャンキャンうるせぇーなー!」
 洞窟の奥で、大柄な男が一杯やりながら睨んでいる。
「誰よぉ~、あんたぁ~?」
「紹介しよう、この者は銅角。身共と同じ……幹部の一人だ。」
 その背後から百陰が姿を現す。
「銅角……? あぁ~ん、聞いたことがあるわぁ~。」
「それよりも胡媚娘、逃げ帰るとは何事だ。妖木妃様の軍団には、逃げるという言葉は無い」
「逃げたんじゃないわぁ~、戦術的撤退ってやつよぉ~。この国は湿原みたいな場所が多いので、それに見合った僕を連れてくるわぁ~!」
「カカカッ!負け犬らしい言い訳だぜ!」
「負けたんじゃ……ないわよっ!戦術的撤退……」
「胡媚娘!!」
 百陰が銅角と胡媚娘の間に入った。
「どんな策があろうと、逃げは……逃げだ。我が軍は逃げは許されない」
「……ど……どうする……っていうのよぉ……」
「逃亡兵として、処刑する」
「じょ……冗談じゃ、ないわぁ~っ!アタシはこの軍の、正式な兵でも何でもないのよぉ~!」
「だったら尚更、兵でも何でもない者を、軍の中をウロウロさせておくわけには、いかぬ!」
「や……殺るっていうのぉ……!?」
「待てよ……百陰!胡媚娘だって、黙ってすんなり殺されるのは納得いかねぇーだろ!?」
「あ……当たり前よぉ!」
「だったら、俺様と勝負しねぇーか!? 俺様に勝てたら、そのまま幹部の座を譲ってやる!」
「あんたに勝てたら……?」
「どうだ? どうせ殺されるなら、自分の力に賭けてみたらどーよ?」
 胡媚娘は銅角と百陰の顔を交互に睨みつける。
「い……いいわぁ!その勝負、受けてたつわぁ~!」
「そうこなくっちゃ!」
 銅角は楽しそうにグラスを置くと、胡媚娘に向き直った。
「お前から仕掛けてこいよ!」
 構えもせず、仁王立ちの銅角。
 胡媚娘は無数の木の葉を取り出し、
「草葉の剣ぃ~!!」
 あの、木の葉手裏剣のような術で攻撃を仕掛けた。
 次々に銅角の身体に突き刺さる木の葉。だが……
「なんだ?子どものような術だな!」
 屁でもないように、突き刺さった木の葉を払い落とした。
「お前、やっぱ……生き残れねぇーわ!」
 そう言って懐から、一本の瓢箪を取り出し、栓を開ける。
「胡媚娘!」
「な……なによぉ~!?」
 すると問いかけに返事をした胡媚娘は、驚くことに瓢箪に吸い込まれていった。
「な……なんなの……これぇ!?」
 瓢箪の中から、胡媚娘の驚きの声が聞こえる。
「義兄弟であった、金角、銀角が使っていた紅瓢。相手を吸い込み、溶かしてしまう宝具だ。お前もあと十分もしないうちに綺麗に溶けて、液状化してしまうだろうよ。」
「そ……そんなぁ……」
 瓢箪の中から必死に脱出を試みようとする胡媚娘。すると頭上、すなわち瓢箪の口から大量の液体が降り注がれる。
(この匂いは……)
 頭上から降り注がれた液体、それは『酒』であった。
 膝上まで酒が注がれると、壁に叩きつけられる程の激しい衝撃が身体を襲う。
 瓢箪に酒を注いだ銅角は、栓を閉じグルグルと振り回し始めたのだ。
 中では凄まじい横Gのため、身動きも取れない状態の中で、少しずつ……手や、足、全身が溶け始めていくのがわかる。
(い……いやぁぁぁぁつ!)

 十数分後、瓢箪の栓を開け、大きな枡に中身を注ぐ銅角。
 枡は、鮮やかな若草色の液体でいっぱいになった。

妖魔狩人 若三毛凛 if 第七話(3)

「胡媚娘のカクテル、いい香りだぜ!」
 満足そうに香りを楽しむと、そっと口をつけ、一口啜ってみる。
 まるで草原のように涼やかで、それでいてほのかな甘みが口の中いっぱいに広がる。
「いい酒だ! 若い娘のエキスが入った酒は本当に旨い!」
 一口、また一口とゆっくり味わいながら、喉に通す。
「……というわけで、次は妖魔狩人とやらのカクテルを味わいたいのだが、文句はねぇーだろ……百陰?」
 銅角は枡の中の酒を揺らしながら、百陰に目を向けた。
「かまわん。汝が始末してくれれば、それに越したことはない!」


第八話へ続く(正規ルート)


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第七話 あとがき

 みなさんこんばんわ! るりょうりにです。

 この度、2ヶ月間お待たせいたしまして、申し訳ありませんでした。

「みら!エン」の時と違って、小説ならば毎月更新できるだろうと思っていた自分が甘かったです。
次回からは、もう少し余裕を持って書かなければ。


 さて、なんとか第七話が完成しましたが、今回今までと違って、正規ルート・バッドエンド、両方に女の子の形状変化、およびカニバネタを入れてみました。
 そろそろ、凛以外の女性も変化ネタを入れたいな~というのが一番の理由ですが、それ以外にも八話への伏線に使えるというのもあります。
 そのために、挿絵での変化絵を両方描くという羽目にもなり、予定よりも完成が遅れてしまったというわけです。

 でも、胡媚娘の酒。凛の麻花。どちらも美味しそうに描けたのではないでしょうか?
個人的には、まずまずの出来と思っております。


 次回はいつも通りの展開にするつもりですが、そろそろ物語の本筋に、第一回目のテコ入れも予定しています。

そういうわけで、今後もよろしくお願いいたします。<(_ _)>

| 妖魔狩人 若三毛凛 if | 01:12 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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