自己満足の果てに・・・

セイナの憧れ

「――んっ！？　　これは何…？」
ここは、水無月家宅…大広間。
いつもの通り、セイナに会いに来たミオは、大広間の真ん中に置いてある、
箱型の機械を前に呟いた。
「あ…っ、ミオちゃん～っ　いい所に来たね～♪」
機械の前で振り向きながら、セイナは楽しそうに微笑む。

箱型の機械は、高さ1.5ｍくらい。
奥行き…幅、共に7～80ｃｍ位で、前面にはモニター画面に操作パネル。
判りやすく言えば、『プリクラ』に良く似た機械だ。

「これはね～、生き物をマネキン人形に変化させる機械なんだって～っ♪」
「なんで…そんなものが、ここに・・・」
大喜びのセイナとは逆に、青ざめるミオ。
「さっき、シグーネさんが持ってきたんだよ。何でも…魔界の通販で購入したんだってｗ」

――魔界の通販って…。　てか…どうやって、こんなでかい物持ってきたんだよ…あいつ。――

「で…、その怪しい機械を持ってきた、あのバカはどこに行ったの？」
ミオの問いに、セイナは機械の操作パネルを眺めながら…
「んーっ、ミオちゃんを探してくるって言って、大はしゃぎで出て行ったよ～。」

――あのバカ…。また…ボクを、変化させる気だな…。――

呆れるミオと裏腹に、セイナはしきりに操作パネルを熱心に眺めている。
「ねぇーミオちゃん。この機械…私でも使えそうだよ♪」
「やめときなよ。そんな機械…ろくな事ないよ。」
「でもさ～っ、マネキン人形って…なんか憧れない？」
なぜか…セイナの目はキラキラと輝いているｗ
「マネキン人形って、綺麗な洋服をたくさん着させてもらえるし～、
たくさんの人から注目されるでしょ！　一度やってみたいと思ってるの～っ♪」
「いや…アンタ。感覚ずれてるよ…芸能人じゃないんだから。」
セイナの言葉に、呆れながら突っ込むミオ。
「性格が男の子のミオちゃんには、わからないの～。」
ミオのツッコミに、膨れっ面のセイナが答えた。

――いや…わからないのは、アンタの頭の中だよ！――

「よし、やり方はわかった～♪　早速やってみるね」
セイナはそう言って、機械の前に立つと、パネルを操作し始めた。
「タイマーは１０秒後。　ハイ、ポーズ♪」
ボタンを押し、セイナはすぐにモデルのようなポーズをとる。

「ちょ…セイナさんっ！！？」
ミオが叫ぶのと同時に『カシャッ！』という音と共にフラッシュが光った。
光は一瞬セイナの身体を包み込んだが、それ以外は何も起こらない。

あれから、数秒…十数秒？
セイナはポーズをとったままだ。
「セイナ…さん？」
ミオが声を掛けるが、返事が無い。
「ちょっと…セイナさん。」
もう一度声を掛けながら、ミオは恐る恐る…セイナの肩を叩いた。

ガシャ…ガシャーンッ！！

大きな音と共に、ミオの目の前からセイナが消えた。
いや…消えたのではない。
バラバラに砕け落ちたのだ。

「どひゃぁぁぁぁぁぁっっ！！　セイナさんっ！！」

すぐさま身を落とし、崩れ落ちたセイナの身体を手に取る。

――硬い・・・？――

弾力性もなく、艶やかなその身体の一部。
フト…視線を変えると、セイナの頭部が…

――ひぃぃぃぃぃっ！――

恐る恐る…セイナの頭部を手に取るミオ。
やはり同じように弾力性の無い…硬い皮膚。艶々とした肌。
表情はニッコリと微笑んでいるが、光も無く…瞬きひとつしない瞳。

「マジで…マネキン人形になっている…」
頭部・上半身・下半身・両腕・両手首・両足・両足首。
それぞれが綺麗にパーツ別れした…
そう、そこにあるのは…セイナの姿をした、バラバラのマネキン人形。

「だから、こんな機械に触れると…ろくな事がないって言ったんだよ～～っ！！」

そう叫びながら、ミオはバラバラになったセイナの身体を組み立て始めた。





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SSは、ここまでですｗ
この後の続きは、皆さんのご想像にお任せいたします。

今回、このバラバラのセイナの絵は、最初にポーズをとったセイナの下書きを描いてから、それをパーツごとにバラバラにして描いてみましたｗ
また、最初は全裸だったのですが、やはり全裸はこのサイトでは不向きだろうって勝手に思い、とりあえず下着をつけてみました（爆
下着の柄も、各キャラに固執した柄は決めておりません。
ただ、セイナの場合は歳に似合わず…可愛いプリント系を好むとだけ決めております。
そこで、ブラもプリント系にしてみましたｗｗ
セイナ自身も、いつものような着色ではマネキンらしくないので、珍しく立体感を出す着色をしております。
更に艶を加えてｗｗｗ
どうでしょう？　マネキンらしく見えるでしょうか？

皆様のご感想をお待ちしております♪


では～～♪（≧▽≦）ﾉｼ