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自己満足の果てに・・・

オリジナルマンガや小説による、形状変化(食品化・平面化など)やソフトカニバリズムを主とした、創作サイトです。

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妖魔狩人 若三毛凛 if 第09話「新たな味方 -後編-」

① 金鵄は大急ぎで麒麟の元へ飛んだ。



―凛には悪いが、二度と麒麟を戦いに巻き込みたくないとか、言っている場合じゃない! 一刻も早く助けを呼ばないと、凛が殺される!―
 
 そう判断した金鵄は、麒麟が封印されていた祠に向かって飛び立った。
 幸いにも祠のある麓はそう遠くない。全速力で飛べば、1~2分で着く。
「き……麒麟ーっ!!」
 祠に辿り着いた金鵄は雄叫びのように叫んだ。
「復活したのでしょう!姿を見せてください!!」
 金鵄の叫びとは対照的に、静寂な時が返ってくる。
「残念ですが、麒麟様はもうこの世にはおられません」
 金鵄の期待をぶち壊すような言葉と共に、小さな妖怪セコが姿を現した。
「こ……この世には……いない……?」
「はい、麒麟様は一週間程前にお亡くなりになりました」
「ま……まさか、だって……凛が銅角を倒し……復活したんじゃ……」
「たしかに銅角が倒れ、麒麟様に肉体が戻り復活を果たすことができました。しかし……」
「……?」
「その時すでに、麒麟様の寿命は限界だったのです」
「そ……そん……な」
「後の事は全てこのボクに託して……、えっ?」
 セコは話を続けようとしたが、すでに金鵄の耳には届いていない。
「もう終わりだ……凛も殺される。ならば、僕も彼女の後を……」
 完全に悲観する金鵄。
 だが、そこへ・・・
「すぐにその場所へ、私を案内してください!」
 凛とした声が遮った。


「きゃぁぁぁ……」
 激しい勢いで崖に叩きつけられる凛の小さな体。
 強い防御力を誇る戦闘服を着ていても、その服すらもうボロボロ。
 全身のアチコチから出血、弓は手放され、もう完全に立ち上がる気力すら残っていない。
「強いと聞いていたけど、アタシら二人にかかったら赤子のようなものね!」
 倒れ伏した凛を眺めながら、手長がせせら笑う。
「こんな子どもに手こずるようじゃ、中国妖怪も大したことねぇーな」
 そう言って足長は凛の体を踏みつけた。
「足長、さっさと止めを指しちゃいな!今夜はこの娘の肉を五平餅にして頂くわよ!」
「五平餅か、いいねぇ~!それじゃ、肉が柔らかくなるように、グチャグチャに踏みつぶしておくか!」
 足長はそう言って、大きく足を振り上げた。
 その瞬間・・・
ズザッ!!
 背後で何かが落下してきたような気配を感じると、間をおかず何かを切り裂く音がした。
「!?」
 次に足長が感じた感覚は、自身の背中の激しい痛みと出血。
 そう、足長の肩口から腰辺りまで、一直線に切り裂かれていた。
「ぎゃあああああっ!!」
 悲鳴をあげ、転げまわる足長。
「な……何者だい!?」
 手長が振り返ると、そこには一人の人影が。
 凛も僅かに頭を上げ、虚ろな目で人影を見つめた。

 それは細身の体の、どう見ても若い女性。
 凛の戦闘服を反転したかのような、白い衣服。
 長い槍のような、いや……薙刀に近い獲物を持つ手。
 日の光で、山吹色に輝く長い髪。
 凛とした眼差し、けれど凛を見つめる時のみ優しげになる。

妖魔狩人 若三毛凛 if 第九話(2)

「優里……お姉さん……?」

 それは、凛が唯一心を開き、幼いころから憧れている人。
 凛の隣家に住む女子高生、高嶺優里であった。
「凛ちゃん、よく頑張ったわね。あとは私に任せて休んでいなさい」
 そう言って優しく微笑んだ。
「どう見ても人間の娘……だが、そっちの妖魔狩人と同じ位の霊力を感じる。何者なんだい……アンタ!?」
「妖魔狩人? そうね……私もそう名乗っておこうかしら!」
 優里はそう返し、左半身中段の構えを取る。
「ふざけるなぁ!!」
 手長は両手を広げ優里に飛びかかっていった!
 優里は構えを上げ、空かさず長い獲物で突きかかった。
 手長の両手が優里の頭を刳る……その前に、長い獲物の切っ先が手長の胸を貫いていた。
 ゆっくりと薙刀を引き抜くと、手長は崩れるように倒れ伏した。
 睨みつけるように見開いた眼差しは、すでに絶命している事を表していた。
「手長ーっ!!」
 それまで転げまわっていた足長だが、手長が突き倒されたのを見ると、激しい勢いで足を振り優里に襲いかかった。
 優里は慌てず柄で蹴りを受けると同時に、その足を払った。
 体勢が崩れた足長に、振り下ろされた刃が体を切り裂く。
 それは弓ではできない、近接戦闘に優れた獲物だからこそできる、攻防に順応した技だ。
 断末魔の叫びを最後に、足長も倒れ伏した。
 まるで夢でも見ているような凛。
 そんな凛に気づくと、優里は膝をつき凛の髪を優しく撫でた。
「もう、大丈夫よ!」
 その顔は、いつも隣で会っている憧れの女性、優里そのものであった。


 その様子を木陰で見つめていた金鵄とセコ。
「強い……優里さんのあの戦闘力は、一体どうやって……?」
 金鵄はそう呟くと、フト思い出したように、こう付け加えた。
「まさか……麒麟の力が……!?」
 その言葉に静かに頷くセコ。
「もちろんそれもあります。でも、優里さんの秘密はそれだけでは無いんです。そして、それが有ったからこそ、麒麟は彼女に力を預けたのです」


 第10話へ続く(正規ルート)


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②は 》続きを読むをクリックしてください。



② 金鵄は全力で手長足長に立ち向かった。


「凛ーっ!!」
 金鵄は残る霊力を振り絞って手長に体当たりをした。
 さすがに手長も、体勢を崩す。
「くらえーっ!!」
 金鵄は更に翼を羽ばたき、突風を起こした。
 激しい風が手長に振りかかる。
 だが、この技は金鵄が本来の姿、つまり今の三倍以上の体長だった時なら必殺の技。
 今の霊力も肉体も殆ど失った状態で繰り出しても、さほど効果はなかった。
「つまらないわ!!」
 手長は風に逆らい、大きく腕を振り回す。そしてその勢いをつけた拳で、金鵄を叩き落とした。
「ぐっ!!」
 地面に叩きつけられ、思わず仰け反る金鵄。
「鬱陶しい、お前……先に死ねや!」
 その言葉と共に、金鵄が最後に見たものは、大きく振り上げた足長の足の裏だった。

グシャッ!!

 鈍い音が響く。
 足長が足を上げると、そこにはグシャグシャに踏み潰された金鵄の死体だった。
「き……金鵄ーっ!!?」
 その光景を見ていた凛が思わず叫び声を上げる。
 凛も、もはや立ち上がる気力も体力も残っていなかった。
 手長はそんな凛のサイドテールを掴み上げると
「足長、この子……どうする? このまま殺しちゃう?」
「うーん……、体も小さいし、食べる所は少なそうだしな」
「あ! だったら五平餅にしてしまうのは、どう!?」
「ほぅ、それなら問題なさそうだな。よし……そうしよう!」
 足長はそう頷いた瞬間、長い足を振りかざす。
 鋭い蹴りが凛の側頭部に当たり、凛はそのまま気を失ってしまった。

 
―体が……なんか身体がほぐれていく……―
 遠い意識の中で、凛が最初に浮かんだのは、心地良い感触だった。
 薄っすらと瞼を開け、瞳のピントを合わせる。
 薄暗い岩肌、ヒヤリとした冷たさが肌に感じる。
 どうやら洞窟の内部、自分は岩の上にでも寝かされているようだ。
「あら、気づいたようね!」
 頭上から女の声が、聞き覚えがある。それは先ほどまで戦っていた、妖怪手長の声。
 手長の長い腕が、凛の全身を揉みほぐしている。
 最初に感じたほぐれる感触は、手長によるものだった。
「お前の身体を、ちょっと捻っただけでも引き千切れるくらい、柔らかくしてあげるわ」
 そう言って、凛の身体の隅々まで優しく、時には強く揉みほぐしていった。
 そのあまりの心地よさに、凛は反撃どころか思考すら薄れていく感じだった。
―あ・・・あ・・・だめ……こ……このままじゃ……―
 必死で抵抗しようと試みる凛。
「大丈夫、こうみえても料理は得意なのよ。美味しくしてあげる!」
 手長は凛の強い意志すら柔らかくなるように、指先に神経を集中させた。

妖魔狩人 若三毛凛 if 第九話(3)

「もう、いいわね!」
 思考が殆ど停止していた凛を抱え上げると、地面に置かれた楕円形の型枠の中へ押し込んだ。
 長さ50~60㎝、幅20~30㎝位の小さな楕円形の型枠。
 いくら小柄とはいえ、中学生の凛の身体がすっぽり収まるはずがない。
 だが、ギュウギュウに押し込まれても、不思議と痛みはない。
「そりゃ……そうよ! 柔らかくしたついでに、神経も麻痺させているから」
 痛みが無い、それが逆に凛の恐怖心を煽った。
「それじゃ、俺の出番かな!」
 まるで雲の上から覗き込まれているような、そんな錯覚すら感じられる、足長巨人の足長。
 足長は凛の身体が収まっている型枠に足を踏み入れると、
「ホレっ!ホレ~っ!」
 とリズムカルに凛の身体を踏み込んでいく。
 痛みはない。だが、強い力で徐々に自分の身体が踏み潰されていくのがわかる。
―や……やめてーっ!!―
 全身踏み潰され、もう声すら上げることもできなかった。

 数分後、型枠から取り出された凛の身体は、厚さ10㎝弱。
 大きな小判のような、そんな楕円形の物体になっていた。
 小判状の凛を岩の上に寝かせると、次に先の尖った、幅10㎝程の長い板を取り出した。
 その尖った先を凛のお尻辺りに当てると、一気に頭の辺りまで押しこむ!
―あ……が…が……が……っ……―
 痛みは無い。痛みは無いが、何か大きな物が身体を貫いた感触はある。
 そのショックに口から泡を吐き、下は失禁した状態で凛の意識は途切れた。
「タレは準備してあるわよ」
 手長が持ってきた大きな深皿の中から、美味しそうな香りが漂う。
「山胡桃と十分に寝かした赤味噌をベースに練り合わせた、秘伝のタレよ」
 串刺しとなった凛を皿に入れ、タレをよくまぶす。
 十分にタレに漬け込むと、炭を炊いた金網の上に乗せた。
 ジュウゥゥと、激しい湯気が一気に立ち上がる。
 肉の焼ける匂いと、タレが焦げる香ばしい香りが混ざり合って、食欲を唆る匂いが洞窟内に充満する。

妖魔狩人 若三毛凛 if 第九話(4)


 数十分もすると、そこにはコンガリ綺麗に焼きあがった、凛の五平餅が出来上がっていた。
 
「まずはアタシから・・・」
 手長は串を抱え、凛の頭に齧りつく。
 揉みほぐされ、踏み潰された凛の頭は、軽く齧っただけで簡単に引き千切れた。
 最初に香ばしい味噌の香りが口の中で広がると、次にコリッ…コリッ…とした歯ざわり。
 そして甘くトロリとした食感が流れだした。
「あら~、美味しいわ……この子!」
 恍惚の表情を浮かべる手長。
「どれどれ~」
 串を受け取ると、足長は凛の腰から尻の辺りに齧り付いた。
 同様に味噌の香りのあと、甘い肉汁が口の中に広がる。
「やっぱ、生まれ育った地の料理は旨いよな!」
「それだけじゃないわ。食べたあとから来る、この強烈な霊力! 身体が強くなる実感があるわ!」
「やはり日本に住む人間は、俺たちの食料だ。中国妖怪どもにくれてやるのは、勿体ねぇーっ!」
「そうね!」

 
 その後、手長足長は反旗を翻し、百陰や嫦娥と戦った。
 それなりに健闘したようだが、眠りから覚めた妖木妃の前に為す術もなく、逆に食い殺されたらしい。


 BADEND

| 妖魔狩人 若三毛凛 if | 14:23 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

いい感じに焼けてますね(^^;
私も焼かれて見たいです♪

| 月より | 2014/01/19 01:30 | URL | ≫ EDIT

コメントありがとうございます!!

■ 月より様 ■

>いい感じに焼けてますね(^^;

ありがとうございます!(^o^)
焦げた味噌の香りが、食欲を唆ると思いますw

>私も焼かれて見たいです♪

あいにく手持ちにガスバーナーしかございませんが、これで良かったら・・・w

| るりょうりに健山 | 2014/01/19 13:07 | URL | ≫ EDIT















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